コブシ・・? じゃなくて タムシバ・・? |
何時ものように登山道をトツトツと登りつつも、ベランダからあれだけたくさん見えていた山桜が、一向に現れない。さてさて・・、どこまで登れば見えてくるのか・・と思っていると、ようやく松の木の間からひときわ淡く明るい無数の花びらを蓄えた一本の美しい山桜が現れた。先日感動したばかりの樹齢1000年を越える三春の見事な古木“滝桜”や、置賜は伊佐沢の“久保桜”の美しさとまた違って、たくさんの木々と一緒に山の懐に抱かれながら、さりげなく質素に咲くこの山桜には、また違った美しさがある。私は登山道からはずれ斜面を登り、その山桜に近づきその美しい一輪の花びらをじっと見詰めてみた。
そんな私の姿を見に来たのか(そんなはずはない)、近くの枝に小鳥が止まり、私は思わず・・そぉ~・・とデジカメを構えた(左)。この季節の千歳山で美しいのは山桜だけではなく、ところどころに咲く真っ白なコブシの花も美しく、今日もそんなコブシの木に近づき、のんびりと暫し見詰めてみた。・・・すると、私がコブシだと思っていたその木の幹に、樹木名が書かれた名札が掛けてあって、そこには「モクレン科のタムシバ」だと書いてあったのだ。「えっ!コブシじゃなくて・・これタムシバだったのぉ~・・!」と、私は下山し自宅に戻って、早速ネットで調べてみた。
(左:コブシ 右:タムシバ ネットから)どちらも同じモクレン属だといい、確かに似ている。そして、その見分け方が、コブシには花柄に小さな葉が1枚あり、タムシバにはそれが無いことで両者を見分けるのだと知ることが出来た。でも、そんな違いがあるにしても・・まあ~・・どちらもその美しさに変わりはないのだから・・と。
今日、下山途中の道端に咲く水仙の花や、マンションの駐車場の、車止めと舗装の僅かの隙間に咲くタンホポのこの姿に、美しい・・と思うと同時に、植物の生命力・・といった逞しさも感じた。