青春の歓びと悲しみ・・“サクラソウ” |
これはいったい何のことかと言えば、今、可憐に咲く「サクラソウ」の、その品種による花言葉の集合なのだ。嫁入りしないで死んでしまう処女の悲劇を表現しているという、シェイクスピアの「冬物語」にも出てくるサクラソウのように、それに、野山の片隅にひっそりと咲き、花弁が5個に深く裂け、さらに各弁がハートのように裂けたその姿は、まさに・・青春の始まりと悲しみ・・・若い時代と苦悩・・・幼い時の悲しみ・・・と言った、そんなイメージにぴったりで、何と可憐なことだろうか!。先日、私は仕事の息抜きに・・と訪れた広大な「山形市野草園」のほんの片隅で、そんな「サクラソウ」と出会った。(写真)
あのシェイクスピアも含め、“ひと” を引き付けてやまない・・そんな「サクラソウ」は、日本の文学にもいろいろ表現されているようで、その一つに、
我が国は草も桜を咲かせけり 小林 一茶
この日、野草園のところどころに咲くいろいろな花を眺めながら、まるで散り行く桜を思い出させるようなこの「サクラソウ」の姿も含め、私は、美しく咲くすべての“花”の不思議さを思った。