今年もやっぱり “千歳山登山” |
トツトツトツトツと、先日、私はいつもの様にそんな登山道を、木々の緑を楽しみながら快適に山頂を目指した。
そもそも、私がこの千歳山登山を続けることとなったのは、あの豪雪地帯の大井沢登山に耐えるためだった。毎年、春になれば大井沢に実家を持つ友人の案内で、そんな大井沢の山の恵みを求めて山に入るのだが、何時だったか、普段運動不足だった私は、彼についていくのが精一杯で、息を切らしてしまったことがあった。昨年の春からはじめたこの千歳山登山のお陰で、今年の春、彼の案内する大井沢の山を駆け巡り、息を切らすこともなく山の沢山の恵みを背負って無事下山することが出来たのだった。
そんな目的を充分に果しながら、私は今それとは別に、日々刻々と変わり行く山の魅力と、山頂にたどり着いたときのあの爽快感など、この千歳山登山にすっかり魅せられてしまった・・というわけである。
そんな千歳山登山だが、私は、その時最近必ず持って出掛けるものがある。先月の大井沢登山で、大井沢の友人から、毎年同行する私たち二人のために、彼の手作りのそれぞれ一本の杖をプレゼントしてくれたのだ(左)。マタギでもある彼が、熊を追うときに使っているという、熊の血の痕跡が残る彼の杖と全く同じで、
握る箇所には溝が彫ってあり、握り心地も良く滑らない。それに、100回近くも登っていれば鳥やリスや、たまぁ~に私の足元を蛇ちゃんが横切ったりもするもので、「そんな時もこの杖を使えば・・・!。」と、彼は言うのだが、はて、蛇ちゃんへどうやって使うのか・・と、私は想像もしたくないのでとりあえず笑ってしまった。
美しい木々や草花や可愛いリスに、それにこの蛇ちゃんも自然の一部なのだし、
それに熊とは違って、襲ってきたりはしないのだろうからと・・・、それによく見れば顔つきも可愛く見えなくもない。そんな蛇ちゃんの姿も勿論受け入れながら、私は今年も相変わらず3日に一度は千歳山登山を続けている。先日も私の右手にはあの手作りの杖をしっかり握り山頂の展望台に立った。この杖のお陰で冬の滑落防止用のスキーストックは必要はなくなり・・・そんな友人のありがたさも感じながら、今日も早速千歳山に向う。
先日、登山の帰りに道端で見かけた、この”アザミ”の花が、なんとも美しい。