「杵屋本店」大ヒット商品 『雪まろ』 その裏には! |
“出羽路菓子処”「杵屋本店」は、私が、建築設計事務所として独立した30年前、その間もない頃からのお客様であり、その後、時代時代ごとに、どんな店作りをすれは良いのか・・など、これまで数十店舗に及ぶ経験をさせていただき、私をここまで成長させてくれたお客様でもある。そんなお客様の会社に、ヒット商品が生まれるのは、勿論私にとってもとても嬉しいことのとだが、その『雪まろ』・・という商品が生まれたとき、日本中が悲しむある事件が起きた。
それは昨年の9月、あの、千葉県東金市で起きた「成田幸満(ゆきまろ)ちゃん殺害事件!」。現場近くのマンションに住む養護学校出身だという、無職、勝木諒・容疑者(21)がで死体遺棄容疑で逮捕される・・・という事件だった。殺されてしまった“幸満(ゆきまろ)ちゃん”と、当時新発売しようとしていた『雪まろ』の名前が偶然にも、重なった。平成20年度、やまがたふるさと食品コンクールで、「優秀賞」を受賞したこの商品を、テレビや新聞広告やチラシによって大々的にコマーシャルを予定していたのだが、いくら地方のメデアとは言え、この事件で無念にも殺されてしまった“幸満(ゆきまろ)ちゃんは勿論、怒りと悲しみに暮れるその家族や、この事件に衝撃を受けた全ての人たちの心情を察し、予定のコマーシャルを全て自粛した商品でもあるのだ。・・・とは言っても、この美味しさは徐々にクチコミで広がり、最近になってようやくテレビなどで取り上げてくれるようになった・・・というわけなのである。東京は銀座にある、山形のアンテナショップでは、山形の全ての商品の中で、「一番売れる・・・!」という商品にまで成長した。そんな『雪まろ』を、「杵屋本店」のホームページでは、こんなふうに紹介されている。
・・・淡い初恋のような出会いを求めて・・・
雪のような真っ白なマシュマロの中に上質なゼラチンを加えることで舌の上でふんわりととろけます。コラーゲンたっぷりのマシュマロで村山地方で栽培された「秘伝豆」の生クリームをそっと包み込みました。
“雪国やまがた”から、その名も『雪まろ』誕生です。
・・・もう少しだけその優しさの中に・・・
お客様の会社でヒット商品が生まれることの喜びと同時に、私は、改めてあの悲しい事件を振り返った。きっとこの『雪まろ』のように、真っ白な純真無垢で優しく可愛い子供だったに違いない、この『雪まろ』の誕生と・・ほぼ同時に命を失ってしまった“幸満ちゃん”。悲しいこの事件の真相が一日でも早く明らかにされ、彼女が安らかに眠れる日が早く来ることを願ってやまない。