嘆き!の・・“露天風呂” |
「すごいなぁ~・・降りますねぇ~・・!」・「困りました・私・・タイヤ・・ノーマルなんですよ!。」・「明日・・帰れるかなぁ~・・。」・「スダッドレス・・買わなきゃ・・だめかなぁ~・・。」、私が、露天風呂を満喫していると、いつの間にかこのホテルの客が次から次にこの露天風呂に集まりだした。「でも、道路には雪は積もらないと思いますよ!。」とは、スタッドレスに履き替えていた余裕の・・私。夜10時、暗闇の中に浴室の照明を受け、真っ白なハレーションを放ちながら猛烈に降り続く雪模様を見詰め、この状況にもう酔いがさめてしまったのだろうか?、次から次にそんな嘆きの言葉が続いた。
天気予報では各地に雪のマーク・・といった、この時期に、もしや平地にも積雪があるかもしれないなどという先日、私は、愛車「プリウス」を連れだって、金沢に向ったのだった。その前日、「まさか・・雪が・・積もる・などということはないだろう!」と思いながらも、少しの不安をも取り除いておこうと、スタッドレスタイヤを車に積んでタイヤ交換に出掛けた。私が車を運転し始めてから40年近くなるが、11月始めのこの時期にタイヤ交換をするのは初めてのことである。そこまでしても出掛けたかったのは、見たいと思いながら数年経ってしまった金沢のあの「21世紀美術館」なのだ。仕事が一段落したことに加え、どうしても観たかったこの美術館で行われている「未完の横尾忠則」展が、11月3日の祝日の日が最終日だったからだ。その前日の2日、私は午前中に仕事を済ませ、昼近くになってようやく金沢へ向った。・・とはいっても、車で7時間は掛かるだろう金沢までは少々辛いので、その少し手前の富山県宇奈月温泉は「宇奈月ニューオータニホテル」に一泊ときめたのだった(写真はその露天風呂)。そして、タイヤ交換を済ませた私は、その露天風呂であの“嘆きの声”を聞きながら、余裕の私は、暗闇に繰広げられた雪模様の美しさに魅了されていた・・というわけである。
次の日の朝、ホテル正面の景色は、茜色や黄色にオレンジ・・といった色付く紅葉に、昨夜降り続いた雪の“白”が加わり、私は、ホテルのホールで朝食を摂りながらその不思議な美しさも同時に味わっていた(冒頭の写真)。勿論、この日、道路に雪が積もることはなかった。
・・・それは、後日、又このブログで。