恐怖の・・“ホワイトアウト” |
以前からの予定で、先日の6日(土)に庄内は鶴岡にて、仕事で打ち合わせの予定があったのだが、その日はこの冬一番の寒波が襲うといい、なんと大荒れの予報だった。・・かといって、仕事なのだから行かないわけにはいかない。それに、万が一約束の時間に遅れてはいけないと、私は前の日の夜から出掛けることにしたのだ。仕事が終わったその5日(金)のPM:6:30、私は、気温がマイナス5℃と、市道や国道問わず路面が凍結し渋滞する・・そんな状況の中、山形を出発した。まあ~・・何時間かかっても宿泊予定の酒田に今日中にたどり着ければ問題ないだろうと、あせる気持もなく、その流れのまま酒田へと車を走らせた。だが、普段の倍の時間がかかってようやく尾花沢附近に差し掛かると、さすがに豪雪地帯だけあって、路面凍結に加え猛吹雪に襲われた。私は、二年ほど前に庄内は酒田で体験した、“ホワイトアウト”のあの恐怖が頭をよぎった。
夜九時半、山形を出発して約三時間が経った頃に、車は新庄を過ぎ47号線に入ると、私の知る・・そんな小さな“ホワイトアウト”に度々襲われながら、「ドライブイン白糸の滝」を通り過ぎた。そして、松山方面から酒田に入ろうと47号線を右折した・・その瞬間から延々と恐怖の“ホワイトアウト”に襲われることになったのだ。
夜10時過ぎ、数メートル先が全く見えない中、私は、左側にかすかに見えるガードレールや赤いポールを確認しながら、前の車を見失ってはいけないとその後ろにピッタリと付け走り続けた。だが、砂越の町を通り過ぎ、あと酒田まで数キロという、ようやく7号線に向う40号線に左折した瞬間、その“ホワイトアウト”の恐怖が頂点に達した。その猛烈な吹雪は、今度は横からではなく、フロントガラスの正面から叩きつけてくるではないか!。唯一、視界を確保してきたそのワイパーさえ凍りつくのでは無いかという恐怖に加え、今までようやく見えていた左側のポールなども全く見えなくなった。・・つまり360度何も見えない状況が襲ったのだ。私の前に、何台か連なっているだろう車は、とたんにスピードが落ち、かすかに・・時々見え隠れする前の車のブレーキランプや、さっきまでは恐怖でもあった突然現れる対向車のヘッドライトだけが、自分の位置が確認出きる唯一の目印となってしまった。それは、時々襲ってくる“ホワイトアウト”・・・ではなく、7号線までの十数分間にもわたる身も凍るような“ホワイトアウト”だったのだ。その時、私が、もし前の車を見失っていたら、果たしてどうなっていただろうかと思うと、今も、血の引く思いがする。
そして次の日の午前、その恐怖は又も襲ってきた。仕事に向おうと、酒田から鶴岡に車を走らせたその7号線で、昨夜と全く同じ“ホワイトアウト”の恐怖を再び味わうことになったのだ。ただ、唯一昨日と違うのは、左側にあるガソリンスタンドやコンビにに暫し非難出きる・・ということだった。そして、私が非難したその場所で、その二時間後に7台の車による玉突き事故があったことを、私はその日の夜のニュースで知った。前の車を見失ってはいけないと、ピッタリと付いて走れば、前の車が突然何かに衝突でもすれば、急に止まれない車は次々に衝突するのは想像出きる。そんな、6日の日の“ホワイトアウト”による交通事故を知らせるこんな記事を読めば、又、あの恐怖が蘇ってくる。
(この日、鶴岡市内だけで、42件の事故があったという。)
幸運にも、無事に帰宅出来たことに感謝しながら、事前に“ホワイトアウト”が襲ってくることを知りえたならば、仕事とは言え、何とか回避したいものだと。今、このブログを書きながら、あの、命の危険すら感じた“ホワイトアウト”の恐怖を、改めて振り返っている。