“雪粒”の模様と・・・“雪粒”の音 |
山頂近くの七合目あたりから又登山道は解けなかった雪に覆われている。私は、おもむろに腰に下げたアイゼンを足に装着。今度は、雪粒の音にアイゼンが氷となった雪に、ガリカ゜リ・ゴリガリ・・と食い込む音が加わった。ふと、登山道のその先に目をやれば、目を細めたくなるほどに雪の白さが眩しい。それにしても、これまでの冬の千歳山で、こんな恵まれた晴天の日は珍しくないのだが、昨日は、雪が日差しに照らされる眩しい白に、木の影のコントラストがいつもよりいっそう強く感じた。(左)
山頂に到着すると、何時もはベンチで会話する声が聞こえることが多いのだが、日曜日というのに昨日は人の影は全くなかった。そんな閑散とした山頂のベンチに腰を掛け、暫し息を整えた私は、展望台には登らず早速下山することとにした。そして、又あの雪粒の音を聞きながら、僅かな美しい光景も見逃すまいと、五感を研ぎ澄ました。日に照らされる波のうねりのような雪の白さと影。