夜な夜な動きだした・・「劇団山形」 |
和室を板張りに替え、二間をぶち抜いて
使っているが、天井や壁、欄間などそのままで、
ちぐはぐな感じ。
上手奥に玄関、正面はガラスの引き戸。
その奥に廊下を挟んで客間、宗一の居室。
下手寄りのガラス戸はテレビ、サイドボード、
電話台などで引き戸の一枚を残して
塞がれている。
上手手前にドア。その先に綾子の部屋と廊下
の突き当たりに便所。奥寄りに2階への階段口。
上手側に古びたソファー、椅子、テーブル。
下手側にダイニングテーブルと椅子。
上手手前から台所に通じる。
前場を通して変らない。
これは、文学座上演台本、作:川崎照代・『野分け立つ』の、冒頭のト書きである。「劇団山形」に所属し、美術担当の私は、作者のイメージするこのト書きが、舞台装置の設計に入る際の、唯一となる最初の僅かな手掛かりなのである。
今年で45周年を迎える我が「劇団山形」は、創作委員会にて自前の脚本を目指したのだが、様々な理由で、無念にも断念。そして決定した台本が、この『野分け立つ』なのである。先日、私の手元にその台本が届いた(上)。そして、芝居好きな仲間たちが、今年も又夜な夜な稽古場に集まり出し、10月の定期公演に向けて動き出した。
そして私は今日、ようやく見つけた数日の休暇。
目指すは「シャガール」や「ユトリロ」の絵画と「黒部ダム」・・などなど。
天気図を眺めるも・・・、
どうやら梅雨前線に向かって車を走らせることになりそうだ。