真夏なのに・・あの恐怖の“ホワイトアウト”が! |
「長野自動車道」から「上信越自動車道」に入ったころ、空は鉛色だが雨は落ちてはいない。私は、フロントガラスに流れる緑の風景をも楽しみながら、車は快調に走り、間もなく「北陸自動車道」に入ろうとしていた。すると、空を覆う雲が黒ずんできて、まだ昼過ぎだというのにだんだんと夕方のような暗さになってきた。私は、フロントガラスに身を乗り出し、そんな空を見上げながら、「雨かなぁ~・・」と思った瞬間、ポツ・・ポツ・・ポツ・・と、大粒の雨が落ちてきた、・・かと思ったら、あっという間にどしゃ降りの雨!。フロントガラスに叩きつける強い雨は、ワイパーを最速にしてもはききれない。そんなはききれない大量の雨で、私の前方にいた車が見えずらくなってきた。そして、先ほどまで順調だった車の流れは急に失速し、時速50キロまで落ちた。
私は、ふと思いだしていた。今年の冬、庄内で体験した、あの恐怖の「ホワイトアウト」。一瞬・・ではなく、全く見えない状況がたえず続くあの「ホワイトアウト」のように、車を走らせる手がかりは前方の車のブレーキランプだけ。足元は雪・・ではなく、路面に溜まった流れきれない雨水が厚い水面を作り、それをタイヤが巻き上げる大量の水しぶきは、まるで地吹雪のように益々視界を遮ってしまう。近くのサービスエリアに避難したくとも、最短でまだ20キロ先!。何とか流れに乗って走り続けるしかない私は、身を乗り出し、ハンドルに力が入る。そして、走れど・・走れど雨の勢いは全く衰えず、ようやくたどり着いたサービスエリアは、そんな非難する車で一杯だった。
(左は、梅雨前線の影響で冠水してしまった山口県山陽小野田市周辺。今日の朝日新聞より。)
安堵し、サービスエリアでコーヒー片手に腰を下ろせば、西日本を襲う、街ごと湖にしてしまう恐怖の豪雨とは、いったいどれほどなのか、私は、少しだけそんな状況を想像してみた。そして約30分後、ようやく雨の勢いが衰え、今だ!・・とばかりに又車を走らせ、予定より一時間遅れでようやく無事帰宅することが出来た。真夏なのに、又体験してしまったあの恐怖の「ホワイトアウト」。これまでも、たくさんの豪雨を知る私だが、これほどの恐怖ははじめてのことである。でも、せめてこの豪雨の恐怖が、良い意味で私の貴重な体験となってくれれば・・・と。
そんな旅で体験した数々の感動は、後日、又このブログで。