私は、毎週同じ時間に設定した自動録画設定のまま、録画された「龍馬伝」を見ようと再生するも、日曜日の7月11日と言えば参院選の投票日。録画の画像は「龍馬伝」ではなく、選挙速報に入れ替わっていた。そこで、新聞の番組欄で確かめもしなかった私は、てっきりこの週は「龍馬伝」は放送されなかったものと思い込んでいた。そして一週間後の先日、楽しみの「龍馬伝」を見るも、どうも物語の流れが一週分欠けていることに気が付いた。後で確かめるも、7月11日の「龍馬伝」は参院選のため、何と同じ11日の何時もよりも早い時間で放送されていたのだった。それに、毎週再放送の土曜日も既に過ぎてしまっていたのである。私が見逃してしまった“28話”は、確か長い間投獄され続けていた「武市半平太」が、ついぞ切腹に追い込まれるはず。どうしても見たい私は、ネットで「YouTube」を訪れて見ると、・・・あったあった!、「龍馬伝・第28話“武市の夢”」。私の龍馬伝の記憶は、ようやく第28話を経てその後の“29話”「新天地長崎」につなげることが出来た。(画像は全てネットから)
この「第28話:武市の夢」の中で、武士道を貫けることに喜びと感謝の言葉を述べる、土佐勤王党の盟主「武市半平太」。まるで、最期に武士としての己の強さを見せ付けるがごとく、腹を裂きながら、「待ちやぁ!」と、首を撥ねようとする介錯人を制止し、腹を欠き切り続ける「武市半平太」。いくらドラマとは言え、切腹のシーンはあまりにも惨い。
そして、この第28話の最後に流れた、「香川照之」演じる、「岩崎弥太郎」のこのナレーション・・、
「命のはかなさを思い知り・・・」
「“こころざし”の尊さを知り・・・」
「悲しみも・・・」
「別れも・・・」
「むなしさも・・・」
「くやしさも・・・」
「恐ろしさも・・・」
「人の情けも・・・」
「愚かさも知り・・・」
「龍馬は、この時からあの坂本龍馬になったがぜよ!」
まるで、一生掛けて体験していく“ひと”の生き様を、暗殺の二年前、僅か30歳で体験してしまった「坂本龍馬」。そんな龍馬を表現した「龍馬伝・第28話“武市の夢”」の最後に流れたこのナレーションが、私の“こころ”にとても深く残った。
一週も欠かさず見続けてきた私は、この「YouTube」がなければ、まさに龍馬の人生の節目となったこの「第28話」を見逃してしまうところだった。