繰り返す日常生活や仕事から暫し離れ、月に一度くらいはささやかでも、新たな感動を求め出掛けてみたいものである。先日、私はそんな思いで、一ヶ月ぶりに今度は車を北へ走らせた。
山形から国道13号線を北上、秋田は横手から「秋田自動車道」に入った。そして、そろそろ稲刈りの時期を迎えるだろう、八郎潟を埋め立てて出来た「大潟村」に向かう。以前、田植えが終わったばかりの、水を満々と抱えた「大潟村」の水田を見たことがあった(
その時のブログ)。今度は是非、稲が実ったその光景を体感してみたいと思っていたのである。刈り入れ直前の「大潟村」には、たっぷり実った黄金色の稲穂が延々と広がり、壮大に広がるその光景は、とても美しく・・圧巻である(上)。この日は天候にも恵まれ、鮮やかな稲の色に何処までも青い、その青空とのコントラストが美しい。
そんな光景を暫く満喫した私は、能代から国道101号線を北上。ロケーションも美しい日本海を見渡しながら、その直ぐ側の海岸沿いを走り、土曜休日を中心に観光列車も運転されるという、あの「五能線」。私は、その「五能線」に沿うように、青空と青い海の間に水平線が延々と、しかもくっきりと見える、そんな日本海を終始左側に抱えながら、世界遺産『白神山地』へと向かった。・・とは言っても、『白神山地』を登山しようというのではない。『白神山地』の西側に位置した、江戸時代・宝永元年(1704年)にこの地を襲った大地震によって、沢がせき止められて出来たという「十二湖」の中の、奇跡の池、『青池』を見ようと思ったのである。
国道101号線沿いの、あの「不老ふ死温泉」の少し手前から右折、暫くして「十二湖」に到着。私は、車をゆっくりと走らせ幾つかの池を眺めながら、その一番奥にある『青池』の専用駐車場に到着した。その大駐車場には、平日にも関わらず、大型観光バスも数台見える。私は、車を降り、その観光客の人の流れに乗り、15分ほど歩いただろうか、ようやく『青池』に到着した。そして、その美しくも不思議な光景に感動した!・・。
微動だにしない湖面に、太陽の光が差し込み、その何処までも透明な湖水は純粋なコバルトブルーに輝いているのだ(私のデジカメでは伝わりそうにないので、画像はネットから)。近隣にはブナ林が密集し、自然の浄化装置を持つという、とても水質の良い水が各所で湧き出しているのだといい、ゆえにその透明度が高いのだという。それにしても、どうして十二湖(湖の総数は約30だという。)の中で、この300坪ほどの小さな池だけがコバルトブルーに輝くのか!。時として、自然とは、よくも悪しくも私たち人間を、あっ!・・と驚かすものである。