彼岸が過ぎても・・“彼岸花” |
実際「彼岸花」は、有毒な多年生の球根性植物だと言い、誤食した場合は吐き気や下痢、ひどい場合には中枢神経の麻痺を起こして死にいたることもあるのだそうだ。そんな意味からなのだろうか?、この「彼岸花」には異名が多く、死人花(しびとばな)、地獄花(じごくばな)、幽霊花(ゆうれいばな)、剃刀花(かみそりばな)、狐花(きつねばな)、捨子花(すてごばな)、それに、“はっかけばばあ”・・・なととも呼ばれるのだと言う。そんなことを知れば、あの美しさは、段々とおどろおどろしささえ感じてしまい、一見、風に飛ばされそうなか弱い“可憐な美しさ”は、まるで“したたかで妖艶な美しさ”に見えてきてしまうから不思議である。しかし、良く考えてみれば、そもそも、そんなおどろおどろしい名前は“人”が勝手に付けた呼び方なのだから、真っ赤な可憐なこの「彼岸花」が、丘一面を埋め尽くすその確かな美しさを、私は素直に感じるべきなのだろう。
ちなみに、「彼岸花」の花言葉は、「情熱」・「悲しい思い出」・「独立」・「再会」・・・だという。