“原生林”の圧倒的な・・・“生命力” |
勿論、今は山菜の季節ではなく、僅かにキノコの期待を持ちながらも、目的は、雪に覆われる直前の“ヤマ”そのものを体感したかったからなのだ。街なかの木々は、まだ紅葉を楽しめるところもあるのだろうけれど、豪雪地帯のこの大井沢の山々は、その季節はとうに過ぎ、葉は全て落ち葉となり、山肌があらわになった。その光景は・・・それは・・それは“壮観”なのである(上)。
そして、彼はおもむろに猟銃を構え、銃弾を放つと思いきや、あらわになった山肌に、熊ではないかと銃についているスコープで確認していたのだ。あらわになった山肌は、それほどに見通しがきくのである。
(何時“熊”が現れても、友人の背中の猟銃が心強い。)
昼近くなって、私たちは根子川に沿って車を奥へ奥へと走らせながら、時々見せる壮大なブナ林に、“こころ”をドキッ・・とさせられながら、まだまだ奥に入る。
そして、「竜門滝」をあとにし、彼は、先日“なめこ”を発見するも、小さくて採らずに帰ったその場所に向かおうと、二人で又沢伝いに山に潜った。