もう桜の“開花予想”・・? |
止むことのない強い日差しは、白さが際立つ雪の輝きをなおさらに強くさせ、目を細めるほどに眩しく感じた。私は、たまらずジャンパーのポケットに準備していたサングラスを取り出し、目を被った。昨日は、風も無く気温も5℃という陽気が、雪をも融かすのだろうか、大きな松の枝に積もった大きな雪の塊が、枝を掴みきれず私の目の前にドサッ・・と落ちる。おぉ~・・と、驚いて思わず見上げた頭上の光景は、遠くの遠くの抜けるような空の青さに目の前の松の枝がシルエットとなって、とても美しい(上)。
そして、三合目あたりで、木と木の間から見える白く染まった下界の景色は、人の営みが作り出した街の、ところどころの余計な色を消すかのように、真っ白な雪が薄く被いつくし、俯瞰で眺めるその光景は、まるで画家“モーリス・ユトリロ”がパリの街を描いた「白の時代」の絵を思わせた。
そんな陽気に誘われたたくさんの登山客と挨拶を交わしながら、山頂の展望台に近づけば、何時ものこと、抜けるような空の青さに、凛々しく建つ黒い骨太の展望台がコントラストも美しく、そしてより力強く見えた。