アイスバーンの・・“登山道“ |
そんな登山道も、ところどころ雪が消え土や岩石がむき出しになり、私のアイゼンは・・ガリ・・ゴリ・・ガリ・・と、いやな音を立てる。このまま春を迎えられるとは思わないが、そんな感触を味わえるのも、もう僅かな時間なのだろう。私は、美しかった冬の光景を振り返りながら、そして緑鮮やかな春の陽気を思いながら、今日も又ひたすら登り続けた。
山頂に近づくにつれ、なにやら子供たちのはしゃぐ声が聞こえて来た。山頂展望台は、そんな数十人の子供たちでいっぱいである。
つい先ほどまで、アイゼンすら撥ね付けていたアイスバーンの登山道は、この僅かな時間で緩み始め、アイゼンの爪は、今度はサク・・サク・・と、しっかりと食い込み始めた。刻々と変わり行く千歳山の表情!、さて、明日から又どういう表情を見せるのだろうか?