温泉の好きな私は、昨日のちょうど夕方となった仕事帰りに、高畠駅の日帰り温泉「太陽館」で、一風呂浴びようとドアを開けた。すると、直ぐ目の前に“桜”が満開となって咲き誇る姿を見た(左)。「・・桜・・・“満開”」とはいっても、勿論「ソメイヨシノ」や「枝垂桜」ではない。全国的でも、山形県が有数の産地となっている『啓翁桜』だ。その根元で鮮やかに咲いている花も“冬咲き牡丹”なのである。4~5月に咲く春牡丹と同じ品種を、1~2月に開花するよう手間をかけて調整したものらしい。この、季節外れの“桜”と“牡丹”、観たい・・観たいという、人間のわがままだけのような気もして、その美しさを前に、私は複雑な思いで眺めていた。
下は、昨年の私のブログからの抜粋です。
江戸城に生花をおさめていた"花き商"が冬に花を咲かせる手法を編み出したと言う“啓翁桜”。「支那桜桃」と「彼岸桜」を交配してつくられ、いきおいよく成長する啓翁桜は枝の伸びがよく、枝を切り込んでも弱らず切枝用に適しているのだという。ハウスの温度は日中が20度、夜は10度ぐらいに調節、すると桜は春が来たと勘違いをして開花する。特に、山形県は秋の訪れが早いため、桜は早く休眠に入り早く終えることができ、そのおかげで、お正月に合わせた開花も可能なのだという。