“千歳山の変人”へ・・仲間入り! |
何時もの鳥居をくぐって間もなく、以前より、参道の凍てついた雪を、スベリ止めにと掘られた横の溝はより深くなり、割られた両端の氷は溶けて消え、その光景は益々回遊式庭園の飛び石そのものである(左)。日陰で融けず残った、ちょうど歩幅に合ったそんな雪の飛び石は、延々と稲荷神社まで続き、足にリズムをつくってくれる。だが、その先の山頂まで続く登山道の雪は、ここのところの高くなった気温で大分融け、久しぶりに土や岩石が顔を出していた。久しぶりに靴底に伝わる・・・土の感触!、春が近いのだと実感する。
何時ものリズムで登り続け七合目に差し掛かったとき、「こんにちは・・、いやぁ~・・今日は誰とも出会わないのかなぁ~と・・・、こんな雨の日に登る変人は私だけかと思ってましたよ・・!」と、60過ぎのおじさんが、すれ違った私に、どこかほっとしたような表情で話しかけてきた。「この先、山頂まで誰もいないんだよ・・!」、私は、「じゃぁ~・・私も変人の仲間入りですねぇ~・・!」と、とても短い会話を交わし、二人共、一瞬笑顔になってわかれた。そういえば、昨日、この時私もすれ違っていたのはこの人ただ一人だけだった。雨が落ち、少々風が強いのだから、それにもかかわらず登っているのは、やはり変人なのかも知れない。
昨日は、小雨が続いていることもあって、誰も居ない山頂で展望台に登ることも無く直ぐ折り返した。そして、下山途中の五合目あたりで、「こんにちは・・!」と、手に傘を持ち山頂を目指す何時ものおじさんと・・、いや、何時ものもう一人の“千歳山の変人”とすれ違った。