先日、雪が融けあらわになった登山道の、その土の感触を味わいながら五合目あたりにさしかかると、足元で・・シャリ・・という音とともに、めり込むような感触を感じた。足元を良く見れば、無数の小さな氷の柱がキラキラ輝き、私は全く気が付くことなくたくさんの霜柱を踏んでいたようだ。雪が融け、土が見えたお陰で今度は霜柱が現れた・・というわけである。それにしても、なんとも大きく育ったものである(下)。
霜柱は、地中の水分が毛細管現象によって地表にしみ出し、それが柱状に凍結したもの・・・、つまり、地中の温度が0℃以上で、なおかつ地表の温度が0℃以下のときだけ現れるのだから、そう簡単には出会えないはずである。そんなことをネットで確かめていたら、なにやら「シモバシラ」という多年草の植物があることを知った(下:ネットから)。
何故「シモバシラ」と呼ばれるのかと思えば・・・、
これは、「シモバシラ」が多年草であるが故に起こります。冬に、枯れていると言っても根は生きていますので、土の中の水分をどんどん吸い上げます。しかし茎はもう枯れているので機能せず、水分が外へ出てしまいます。
つまり、それが凍ってこのような氷の花となるわけです(右)。
自然とは・・、なんとも美しい・・不思議な光景を作り出すものである。