ガソリンをようやく手に入れた昨日、行列に並ぶエンジンを止めた車の中でも、新聞を持つ手が直ぐにかじかんでしまうほどの外気温がマイナス3℃。つい先日のこと、千歳山には、この冬もう霜柱は見納めか?・・と思っていたのだが、そんな自然条件が揃ったのか、昨日、千歳山で3センチも伸びた大きな霜柱を見つけた(上)。キラキラと無数に輝く、そんな小さな美しさを感じる自分に気がつき、私は、先日のあの
「谷川俊太郎」の詞を思い出していた。
そして下山の途中、五合目あたりから見える、何時もなら通り過ぎる見慣れた下界の景色だが、昨日はなぜかその光景に引かれ暫し立ち止まった。俯瞰でみる、そんな下界の景色をじっと見詰めながら、その風景が何時もと変らないことの幸せを噛み締めた(上)。そして・・・ふと、この、十数万人がひしめき合いながら日々変らぬ営みが続くこの光景が、一瞬にして巨大で真っ黒な津波にのまれる姿を想像してみる。・・・坦々と襲い掛かる、悪意の無い・・誰しもに公平な津波の惨さは、私なぞが精一杯想像してみる・・そんな優しい光景ではないだろう!。私は、改めて生かされている幸運を感じながら、一つ大きな深呼吸をし、おもむろに又下山を続けた。