ほぼ夏至と共に入梅した東北の山形も連日雨が続き、定期的に登り続けていた私の千歳山登山も、暫く中断していた。今朝、新聞の天気予報を見れば今日も又終日・・“雨印”。でも、ベランダに出てみれば、確かに曇り空ではあるが、まだ雨が落ちる気配は無い。今ならば・・と、私は早速何時もの登山の出で立ちに着替え、背中のリュックには折りたたみ傘をしのばせ、マンションを出た。
降り続いた雨で、登山道はぬかるみ私の足元でピチャピチャと音を立てる。ショートパンツにスニーカーで登ってしまった私は、何とかぬかるみを避けながら登り続ける。以前咲き誇っていた「タムシバ」や「ヤマツツジ」やたくさんの「エゴノキ」の白い花もすっかり消え、千歳山は同じ深い緑に包まれている。素肌に触れる心地よい風も、登山道を折り返した途端、ぴたっと止まった。すると、千歳山に滲みこんだ雨が湿度を上げ、火照った私の体から汗が噴出す。そして間もなく、先ほどまで鉛色だった空は、僅かに青空を覗かせ、時折差し込む眩しい日差しがぬかるんだ登山道に木洩れ日を落とす(下)。
そんな木洩れ日の中に、何やらポツポツと真っ白な花びらが見えた。思わず頭上を見上げれば、そこに「ヤマボウシ」の木が、枝先にたくさんの白い花を咲かせているではないか!(下の画像はネットから)。
深い緑の中に咲くその花の白さは、よりいっそう鮮やかに見える。山の花たちは、まるで申し合わせたように、季節ごとにかわるがわる次から次に花を咲かせ、千歳山に時折潜り込む私たちを、何時もさりげなく楽しませてくれるものである。
下山し、自宅に戻る途中の千歳山の麓に、透けるような青い色も鮮やかな「あじさい」の花が美しい!。