これも・・“想定外”? |
6月20日から復興支援が目的の、東北地方の高速道路で実施してきたトラックやバスの無料化を、今月末には打ち切るのだという。その理由が、この制度を“悪用”し、被災地と関係ないトラックの“ただ乗り”が目立つためなのだそうだ。つまり、「・・被災地と関係ないトラックは利用しないでくれ・・と言ったのに!」という、良心を信じた制度だったということなのだろうか?。でも、数百円の違いならまだしも、場合によっては数万円が無料になるという、そういう制度なのだから、利用したくなるのも解らなくはない!・・とは言い過ぎだろうか?。ならば、当初から被災地向け物資輸送に限定するべきでだったろうし、更に、“悪用”という表現を言い換えれば、・・「制度の不備を突く“裏技”」・・と言えなくはない!。(左:今日の朝日新聞より。)
路線で無料化されたトラックの通行量が激増し、料金所やサービスエリア(SA)では大渋滞が発生するだろうことや、被災地の地域によっては、誰構わず罹災証明を出してる役所もあるのだから、それを旅行や遊び目的で使う乗用車も現れるだろうことも、当然想定内でなければならないだろう。一つの制度を実施するには、基本的に様々な問題が起きないように、シュミレーション(想定)によってチェックされるべきなのである。
それに、打ち切りの他の説では、トラック関係の8月末での打ち切りは最初から決まっていたことだと言い、9月からはトラック関係は無料対象範囲の走行分のみ無料になり、渋滞を避けるためにETCに対応させるのに時間がかり、とりあえず現在の無料措置とした・・という説もあるが。・・ならば、当初からそう説明しておけば良い。
一方では、土・日・祝日・上限千円の割引料金の終了で、ボランティアが激減、又被災地の観光地は閑古鳥が鳴き、復興の足を引っ張っているという批判さえ聞く。いずれの問題も、根は原発の“想定外”と同じで、シュミレーション(想定)の能力の欠如により、僅か二ヶ月ちょっとで廃止にしてしまうとは・・・あまりにもお粗末な結果である。