30°を超える気温の中、強い日差しを受けた足元のアスファルトからたち登る熱気は、まるで真夏に逆戻りしたかのようだ。ショートパンツにTシャツ姿の私だが、そんな熱気を受け汗が噴出す。それでも僅かな日陰に潜り込めば、急に気温が下がりとても気持ちが良い。さて、今日も登山口の大鳥居に到着、何時ものように千歳山山頂へと登り始めた。自宅には聞こえなくなった蝉の鳴き声も、千歳山ではまだ真夏のままのように、ジージージージーと私の頭上で泣き続けている。木々の緑はまだ成長を続けているのだろうか、日増しにうっそうとして感じるほどに、その深い緑の香りも強くなったような気がする。そして朝の日差しが、登山道にそんな木々の長い陰を作る(上)。
(山頂付近の木々は、徐々に色付きはじめているようだ。)
何時ものペースで山頂展望台に到着した私は、リュックから氷の入った水筒を取り出し、冷たい水を体に流し込む。「いやぁ~・・美味い!」・・と、思わず独り言。冷たいだけの・・ただの水なのだが、こんな時はどんな飲み物よりも美味しく感じるものである。おもむろにリュツクから取り出したタオルで体の汗を拭きながら、下界の景色をじっと眺める。これもいつものことだが、このままじっと千歳山の懐に潜り続けていたい・・という思いに駆られてしまう。・・・とは言え、仕事が待っているのでそそくさと下山を始めなければならない。何時か、弁当でも持ち込みながら、時間の許す限りこの展望台でのんびりと過ごしてみたいものである。
上は、二合目あたりにある稲荷神社の掲示板。今度の日曜に投票日を迎える山形市長選だが、こんなところにまで候補者が必勝祈願の痕跡を残す。