コタツが欲しくなるほどに急に気温が下がった先日の日曜日、千歳山を登る私の出で立ちは、長袖シャツに薄手のジャンパーをはおり、少々厚めの靴下を履いている。そしてリュックには、雨空を眺め用心のために入れた折りたたみ傘と着替えのTシャツ、それに温かいウーロン茶が入っている。トツトツ・トツトツと、何時ものペースで登り続ければ、頬に触れる風は、気持ちよい・・と言うよりも、ヒヤッとするほどに冷たささえ感じる。そんな風を受けてかすかに揺れる木々の葉は、所々色付き始め、深い緑に鮮やかな色を添える。仕事に追われて、久しぶりに登る千歳山は、何時の間にやら秋の装いである。
それは、山頂に近づくほどに足元の小さな木々さえ鮮やかさを増し、それに足元に無数に散った茜色の葉がとても美しい。
でも、そんな色付く木々に混じって、鉄サビのような・・、明らかに命を失った葉が所々で目に飛び込み、その痛々しい姿は、又少々進んでしまったナラ枯れである。(下の茶褐色の葉は、色付いたのではなくナラ枯れである。)
下山途中に、まるで霧のように漂いながら振り出した雨が、薄手のジャンパーをかすかに濡らす。
この日は日曜日とあって、たくさんの子供たちや親子ずれのはしゃぐ声がずっと千歳山の山肌に響き渡っていた。霧雨の中、少々汗ばんだ体で下山した私は、今日は食べようと思って、ホケットに忍ばせておいた150円を取り出した。そして、登山口にある「千歳山こんにゃく店」の軒下で、段々と本格的に降り始めた雨を眺めながら一串150円の玉こんにゃくを頬張り・・・、思わず・・美味い!
上は、この日の山頂展望台からの一枚。