“福島”を旅すれど・・・ |
〇 宮城県は大衡村にある、「ふるさと美術館」の『管野簾:作品展』。
〇 「宮城県立美術館」『クレーとカンディンスキーの時代』展。(画像は全て公式カタログより。)
〇 エッジングに魅了され、銅版画というジャンルを確立した、
「郡山市立美術館」・『駒井哲郎1920-1976』展。
〇 福島は二本松に生まれ、2009年86歳で他界した画家:「大山忠作」氏の『大山忠作美術館』
日本海側で、連日降り続ける豪雪のニュースを聞きながら、私は、青空が広がる福島に向け南に車を走らせた。そして、2日間に渡って動き回った様々な美術館で、又新たな感動に出会い無事帰宅。
旅の最後に「福島県立美術館」を訪れると、正面玄関前で放射能の測量する数人の職員の姿と、「0.8です」・・というその数値を聞いた。・・山形の約10倍である。その瞬間、私は又新たにあの「東日本大震災」と「福島第一原発事故」が蘇る。そして先日訪れたばかりの宮城県は石巻の、あの延々と続くあまりにも惨い光景を鮮明に思い出していた。友人と二人、小高い日和山公園でその光景を”こころ”に焼付け、無言で車に戻った私たちだったが、助手席で思わず嗚咽し・・涙する友人の姿があった。そんな彼を横目に、私はハンドルを握りながら言葉にならない・・・姿の見えない虚しさ・・といった、初めて味わうどうしようもないあの”こころの感覚”を・・又思い出していた。
地球は、その上に住むあらゆる人々のものである。
どんな人間も、どんな人間のグループも、地球を
生存不可能な場にする権利を持っていない。
これは、どこかの国の政治家の言葉ではない。
アメリカを代表する画家「ベン・シャーン」の言葉である。