雪かき・・雪掃き・・雪降ろし・・と、決して運動不足ではなかったからか、ここのところ千歳山に登ろうという気持ちが起きなかったようだ。自分のブログを振り返ってみれば、もう三週間以上雪の千歳山から離れていたようである。豪雪も去り、雪かきにも一段落した今日、自宅マンションの正面に見える千歳山がいとおしく思えてきた。今は、雪は静かに舞っているものの、私は何時もの登山着に着替えマンションを出た。・・・と思ったら、何時の間にか雪は止んでいる。
登山口の大きな鳥居の奥に続く階段は、豪雪の雪が消えず、まるで滑り台のようで、足元のアイゼンが無ければ決して登れない。雪に突き刺す、そんなアイゼンのカツカツ・・カツカツという自分の音を聞きながら何時ものリズムで足元だけを見詰めながら登り始めた。・・・と思ったら、ゴツ~ン!と、深く被った帽子と共に何かに思いっきり頭を打ち付けたようだ。一瞬何が起きたのかと思えば、途中の稲荷神社まで延々と続くあの赤い鳥居に、頭を強く打ち付けてしまったようだ。千歳山登山を始めてから約く四年、初めての出来事である。良く考えてみれば、鳥居が自分で下がるわけはなく、登山道が競りあがったためなのである。つまり、この豪雪で登山道に積もった雪のお陰で、鳥居がより低くなってしまったのだった。今年の雪が例年に無く、いかに多いかを体で感じた瞬間である。
その後、稲荷神社の掲示板が倒れていたり(左)、三合目辺りでは、アカマツの大木が根こそぎ倒れている(上)のを目にした。こんな光景を見るのも初めてのことであり、どちらも、この豪雪に耐えられなかったのだろう。
久しぶりの千歳山・・とは言え、普段の雪かきのお陰か、私の体は軽快に山頂にたどり着いた。そして下山の途中、土曜日の今日は山頂を目指す三人の登山客と挨拶を交わした。そして、又あの赤い鳥居に頭を打ち付けないように・・と、身をかがめながら何時もの時間で下山。
(下は、雪に埋もれた今日の千歳山山頂展望台。)
やはり・・、四季を問わず、山の懐に抱かれるのは、何故か”こころ”を穏やかにさせ、濁りかけた心体が浄化されるような思いがする。そんなことを思いながら自宅マンションのロビーに到着・・と思った瞬間、少しの風が雪を運んだようで、今しがた歩いてきたその空間は、あっと言う間に吹雪始めたようだ。
やはり・・、私は「晴れ男」だったのである。