今朝も千歳山に潜り込もうと大鳥居のある登山口を目指していたら、何やら高校生の野球部らしき青年たちが数十人、登る準備運動をしているのだろうか?、鳥居の真下でうごめいている。そんな集団に割って入ろうとしたら、突然、全員一列になって直立不動!、そして通りかかる私に向かって一人一人から「おはようございます。」の・・“挨拶責め”。私も一人一人に挨拶を返しながら、いやはや、高校球児とは言え、何も・・そこまで丁寧な挨拶でなくとも・・、と、こちらが照れてしまうと思った頃にようやくその集団を脱出。そんな青年たちは、褐色に日焼けした引き締まった表情と、筋肉の鍛え上げられた肉体がユニフォームにピッタリと馴染んでいて、爽やかな凛々しさが印象的である。
やれやれ、と、自分のリズムを取り戻しトツトツ・トツトツと何時ものように登り始めた。
二合目あたりにさしかかると、私の背後から又あの高校球児たちの話し声が徐々に近づいてくる。それはそのはず、登り始めて直ぐに追いつかれるだろと思うも、彼らは意外とのんびり登山のようである。とは言っても、私のペースよりは早いのだから、道を譲ろうと立ち止まって待ち構えていたら、一人一人通りかかれ際、今度は「ありがとうございます。」の・・“挨拶責め”(上)。最後に付いていた先生が、「どうもすいません。」と申し訳無さそうに通り過ぎた。
やれやれ、と、これで又先生の後から自分のペースで登り続ける。でも、ゆったりペースの彼らとの距離は、意外と離れない。・・と思ったら、彼らが又登山道に一列になって直立不動!。「おはようございます!」と、今度は下山する登山客一人一人に挨拶攻め。登山客はとても照れながら挨拶を返していた。山頂まで、そんなことを何度も繰り返すものだからペースは少しも上がらない。「どうもすいませんです。」と、最後尾の先生が、時々振り向いては私に申し訳無さそうである。
下山が始まっても山頂を目指す登山客に又立ち止まって直立不動の挨拶が続き、結局今日は、彼らの集団を抜くに抜けず、そんな爽やかな高校球児たちと終始一緒の登山であった。
下山し、自宅マンションまで続く道端に咲いたアジサイがとても美しい。