“もみじ公園”と “専称寺” |
これは、4日前の山形市内にある「もみじ公園」のもみじの写真。
真っ白な曇り空に、もみじの幹がシルエットとなって、色も褪め落葉寸前の無数の葉が
小気味よく風に舞う・・・まだこんな美しい 「もみじ」 が楽しめた。
事務所から歩いて散歩する他にも、近くの千歳山を登ったり、西蔵王「花夢花夢」だったり
霞城公園のお堀を見たりと、仕事の息抜きに出かけるところは、この山形市内にも沢山ある。
先日のこと、久しぶりに市内の中心部の東原町にあるこの 「もみじ公園」 を覗いてみた。
もう少し早けれぱ゛、紅葉も満喫出来たのかもしれないが
庭園の樹木は、縄で吊られた美しい冬の風物詩・・“冬支度”もすっかり終わって
流石にこの季節には訪れるものも少なく閑散としていた。
(「もみじ公園」の鮮やかな紅葉をお伝えしたくて、冬支度を終えたこの写真だけは・・残念ながらネットから。)
この庭は、350年前の寛文時代に作られた遠州流の 「池泉回遊式」 の庭園で、
たまに“考える作業”に疲れた時は、この池の周りをゆっくり歩いて楽しむのも悪くは無い。
途中にある「あづまや」からも又新鮮な「もみじ公園」が楽しめる。
その丸窓から見える池の奥の屋根は、公園内にある 「清風荘」 の建物で、その中には、「宝紅庵」 という茶室がある。
昭和54年に、京都から運ばれた資材によって吟味され造られた巧みの技術もさることながら、光りと影が創り出す空間から伝わってくる茶の“こころ”を、五感で味わうことが出来るこの 「宝紅庵」 は、私の好きな茶室の一つだ。
この日は、この公園から北に五分のところにある、寺町の 「専称寺」 にも寄ってみた。
豊臣秀次事件で惨殺されたといわれる最上義光の娘 「駒姫」 の菩提寺でもあって
季節によっては観光客も訪れる。
この 「専称寺」 に来ると、じっと見上げ、必ず眺めていくところがある。
日光東照宮の「眠り猫」でも有名な名工・左甚五郎により作られたと言われる
本堂の軒天井の四隅を支えている“夜鳴力士像だ。
背中に屋根を背負っているその姿勢と生き生きした顔の表情や力強い視線
今にも動き出しそうなその“スガタ”は・・・・圧巻だ!。
話によれは・・・その力士像は、夜になると重い重いと言って泣きだすので
寺の住職は騒がしいと、猟師にたのんで銃を撃ってもらったところ
それ以来泣かなくなった・・・・と言われているらしいが・・・?
駒姫のお墓は、入り口の右手にある墓の奥に設置され、今でも手厚く供養されている。
私は、この 「専称寺」 の周りを「カサ!カサ!カサ!」と、つもり積もった乾いた落ち葉を踏みながら
帰りにもう一度振り返り、この巨大な屋根の稜線の美しさに・・・・うっとりしていた。
さて、準備運動はこれで終わりにし、事務所に戻って図面と又向かい合い
建築のイメージを膨らまさなければならない!・・・。