西蔵王高原 『大山桜』 |
たぐひなき
思いひいではの
桜かな
うすくれなゐの
花のにほひは
西行法師
1188年、生涯桜を愛し続けた平安後期の歌人:「西行法師」もこの地を訪れ
大山桜について歌を詠んだその石碑は、残雪の美しい山形蔵王の外輪山、竜(瀧)山を背に
今もひっそりとたたずんでいる。
山形蔵王インターを降り、西蔵王高原ラインを10分ほど走れば、この西蔵王放牧場の
入り口とともに、看板が左側に見えてくる。
その曲がりくねった細い車道の両脇にも、小さいが鮮やかな「大山桜」が迎えてくる。
そして五分ほど昇ると、突然正面に残雪の美しい「竜山」とともに大草原が現れ
その壮大さは圧巻!
その西蔵王放牧場の雄大な緑の草原の中に、濃いピンク色に、
ひときわ鮮やかに燃える時期がやってきた。
ようやく8分咲きとなったこの「大山桜」は、満開となるだろうこのゴールデンウィークには
さぞ大勢の花見客を魅了することだろう。
祭日となった昨日も、老若男女・・・たくさんの人で賑わっていた。
ひときわ鮮やかで、高原の澄んだ空気の中に『凛』とした力強さと、『華やかさ』がある。
街中で咲く様々な「ソメイヨシノ」や「しだれ桜」は、もう既に葉桜となったが、ある意味では
それらを遥かに圧倒するこの「大山桜」はこれからが見ごろ。
この西蔵王の景観を望みながら散策できるこの環境!
調和した自然のたたずまいとこのダイナミックさは他では味わえない。
上り口で、この大草原の中に点在する桜の状況が解る、ありがたいこんな桜情報を見つけた。
(左の影は、私のミネラルウォーター)
この赤いマークが、まさに大草原に点在する見所の「大山桜」だか、満開のところは、丁寧に「ぜひ見てください。」と書かれていて、それがどれだけ美しいかがうかがい知れる。
思い思いのアングルと、風や空の色?なのだろうか、その一瞬のシャッターチャンスを
ひたすら待ち構えていた。
私は昨日、春の新緑もまぶしいこの大草原を、二時間掛けてゆっくり歩きながら
その“カタチ”の違う一本一本の、青空に力強く輝く「大山桜」を堪能した。