西蔵王 “山形市 野草園” |
先日、西蔵王高原の「大山桜」に魅了された帰りに、西蔵王高原ラインのその少し先にある
“山形市 野草園”も訪れ、春に美しく咲く草花と出会った。
太陽の光を受け、その色とりどりの草花の華やかさが際立ち、普段目にすることがなかった
小さく・・しとやかに咲く花にも、ひざを折りしばしその美しさに見入っていた。
この“野草園”、入園料300円という安さもありがたいが、ほとんどの草花にはその名前と
解説が付けられていて、その花の“ナマエ”の響きとともに、四季を通して堪能することが出来る。
私は、この雄大な野草園に、春の陽気とともにうきうきした気分で入園。
西蔵王高原と同じ8分咲き。
周りにある「山桜」や、標高も高くなると満開の時期もかなりずれるのだろう・・
そんな「ソメイヨシノ」とともに、これからゴールデンウィークにかけてまだまだ楽しめそうだ。
ほどよくして、冷たい渓流の水が作る清らかな透明感の心地よい池が現れ、その水際に
群生して咲くこの「ミズバショウ」に暫し見とれ・・・圧倒的なその光景・・圧巻!。
私は、腰をかがめ、しばしこの群生に目を奪われていた。
デジカメを構えた私のそばでは、中学生だろうか、そんな「ミズバショウ」の間を縫って渡された木の足場に一人腰掛けて、スケッチブックを片手にその美しさを写し取ろうと一生懸命だ。久しぶりに見たそんな若者の、この「ミズバショウ」に向けられた“きらきら”した眼差し・・・私は、微笑ましくも・・どこかとても美しいと思った。
(半分完成していただろうかその絵!・・・そうとう上手い!。)
色も爽やかな真っ白な「ミズバショウ」のそのそばで
真っ赤な色で華やかさを添える
こんな「ザゼンソウ」も
私は久しぶりに見たような気がした。
今度は、こんな淑やかに咲く白い花に足を止めた。
この「オオバナノエンレイソウ」
茎の先端から空に向け三枚の花びらが広がる
なんとも歯切れのいい、
そして無駄の無い美しいその“カタチ”に
見入ってしまった。
この新緑もまぶしい
緑に染まった野草園で
ひときわ輝いて見えたこの「むらさきつつじ」
その色は、他の草花を圧倒!。
この桜のいろにも負けない
美しいピンクの色した「ミツバツツジ」も
あでやかでどこか可愛い!
春の花で
あの野に咲く「たんぽぽ」のように
黄色い花は沢山あると思っていたが
この野草園で、九州沼地や湿地に生えるという
この「リューキンカ」の黄色が
とても珍しい色に見えた。
少し見上げれば
「サンシュユ」というこの木の枝にも
「リューキンカ」とおなじこんな小さな
黄色い無数の花びらを咲かせていた。
茎の先端に
丸く群れして咲く「しゃくなげ」の
花びらも、どこか可愛い。
散歩の好きな私は
その路地裏や、なにげない道端の片隅に咲く
この「カタクリ」に、何時も足を止めては眺めていた。
色も鮮やかな紫の花びらを
必死に支えようとするかのようなそのか細い茎など
そんな・・どこか頼りなげな姿に、例えようの無い
繊細な美しさを感じていた。
この「野草園」のそんな群生した「カタクリ」の前では
私と同じく魅了されている人たちなのだろう
土にひざをつけ、まるで這うようにカメラを構えていた。
私も、群れになって咲く「カタクリ」の美しさを、何とか写し撮ろうとしたのだが
私の技術では、それを伝えることが出来ないようだ。
そのほかにも
「フクジユソウ」や「カエデ」・「紅梅」
そしてこの真っ赤に咲いた「ユキツバキ」にも
魅了され続け、この日はあの西蔵王高原の
力強い「大山桜」とは対照的で、繊細なこの草花にも
春の生き生きした芽吹きを感じ・・・・
この日は半日“花”尽くしとなった。
帰ってきた私は、そのマンションの駐車場で
車止めコンクリートの隙間に咲くこの「たんぽぽ」、仕事に向かう私の視界に感じながらも、最近の私は、そんな「たんぽぽ」を、ゆっくり眺めることも無かった。この日じっくり眺めていた私は・・・花言葉が「思わせぶり」・・・というそんな「たんぽぽ」が
とても愛らしく・・・可愛く・・・そして・・とても美しいと思った。
私の事務所から15分もあればいつでも行けるのだから、五月を過ぎ、今度は
「シャクヤク」や「オキナグサ」や「ヤマユリ」も鮮やかな花を見せてくれるのも楽しみになった。
この「野草園」も、大勢の人で賑わっていて、この春の日差しに帽子を深くかぶる人が多かった。
帽子を持たなかつた私は、この日差しを受け・・・少し日焼けしてしまったようだ。