残雪美しい “蔵王お釜” |
何時のことだったか、下界は晴れているのに蔵王お釜が霧に包まれ、その影すら全く
見ることが出来ずに引き返したことがあった。
それからというもの、「蔵王お釜」に出掛ける時は、私はネットにリアルタイムで流れるお釜の状況を、必ず確認してから出掛けることにしている。
先日、事務所でパソコンに向かう目を休めるために、ベランダに出て暫し遠い山並みに、目を移していたら・・・・ふと、さぞや美しい姿を見せているだろう、又あの「蔵王お釜」が見てみたくなった。
流石に先日は、晴れた青空に山並みの稜線がクッキリと映え、ネットで確認するまでもなく
必ずや見えているだろう「お釜」を見に・・早速出掛けた。
往復一時間と少しの時間があれば、充分に楽しめるこの環境に感謝しながら、車を蔵王山頂に
走らせた。
週末や祭日を問わず、常に観光客が訪れるこの駐車場には、県外ナンバーの車が多く
中には、数台のバイクを連ね、ツーリングで訪れる人もいる。
先日は、日中27°C という今年一番の暑さとなり、半袖姿で訪れた私だが、標高2.000メートル近いこの蔵王でも、むしろ涼しく爽やかに感じ、少しも寒さを感じなかった。
ヒールを履いた観光客などをよそ目に、私は、ごろごろとした石や溶岩の間をすり抜けながら
一番好きな“お釜”のアングルスポットに近づいていった。(冒頭の写真)
先日始めて見る残雪の風景は、雪の白さと、空の青さと、“お釜”の緑が澄んだ風のお蔭で、とても良く映え、その強いコントラストの美しさは・・・・圧巻!
去年は秋に訪れていて、その時の印象とは又違った美しさを感じ、何時何度訪れても飽きることはない。
私は、何時ものスポットで、、明治28年まで26回の噴火を繰返して来たというこの雄大な「お釜」を暫く眺めながら、中国で起きた大地震や地球や自分の存在の不思議さを思った。
レストハウスから大分下に降りてきた私は、今度は、昨年から必ず訪れることにしている刈田嶺神社(奥宮)を目指し、大井沢登山のごとく“のっしのっし”と刈田岳の山頂を目指した。
(写真の一番上に見える建物)
山頂から見える360°の美しいパノラマを楽しみながら、近くにあるこの「避難小屋」の中が、どうなっているのか初めて覗いてみた。入り口は小さく、中は4~5人入れるだろうか、コンクリートで囲まれた空間があるだけ。でも、このスペースが人の命を救ってくれるのかもしれない。
そんな「避難小屋」の周りをうろうろしていたら、どこからともなくリュック姿の人たちが、いろいろな方向から、登ってきたり・・降りていったり・・。よく考えてみたら、私のように山頂まで車で登らずに、エコーラインの途中に車を置き、一時間前後の登山を楽しみながらこの「お釜」を目指すコースがたくさんあったのだ。
山頂にある「伊達宗高公命願之碑跡:右」と「避難小屋:左」
そんな人たちが、通りすぎていたのだということに気が付いた。
しかも有料道路の「蔵王ハイライン」を通らずに済むのだから、こんな晴れ渡った気持ちのいい日には、のんびりと蔵王の景色を楽しみながらのちょっとした登山もいいかもしれない。
私は、是非近日必ず登ってみようと決めた。
そんな気持ちのよい山頂を後にした私は、帰りは宮城県側の遠刈田温泉を周っていこうと決め
そんなエコーラインの途中、「蔵王お釜」の真後ろの風景の、こんなダイナミックな迫力にも
暫し魅了された。
私は、知る人ぞ知る!・・・という“鴨そば”が美味しい・・蔵王そば「新楽」に寄って、ちょっと
遅くなった昼食と決めた。薄くスライスした鴨の肉が太い麺に絡み、こんな食べ方もあったのかと・・その鴨の味をじっくりと味わった。
でも、知る人ぞ知る!・・・というが、私はこの麺の“コシ”といい・・・やはり山形の蕎麦が・・・・・。