千歳山山頂登山 驚きの“2000回” |
恒例になっていた大井沢登山も、あの“マタギ”の彼も含め私たちの休暇が合致し、
先日、天候にも恵まれようやくなし終えたばかりだが、そのために始めた千歳山登山も
今では習慣となって、私は、あれから三度登頂を果した。
先日の日曜日、私は仕事でパソコンへ向かうも、外の様子は曇り空だが雨の落ちる様子もなく
しばしの息抜きも込めて、又千歳山山頂を目指したくなった。
この日はリュックを持たず、半そでシャツにスニーカーの姿と、散歩気分で登ることにした。
リュツクを持たず、更に体重が少し落ちたこともあるのだろうか、私の足取りは以前よりも
更に軽快に感じ、何時も一息つく途中の稲荷神社も通り過ぎ、山頂まで一度も休まず一揆に
登頂することが出来た。
これも“続ける”・・・ことの効果が、不思議なほど素直に体に現れることを、私は身をもって感じた。
(最近、千歳山山頂に、山形花火大会の時の“うちわ”を袋に入れて置いてくれた人がいる。)
そんな矢先、以前自宅の設計でお世話になった、かつては県会議員として活躍し、今は政治家を引退、悠々自適な生活を続ける・・70歳を過ぎた彼に、古民家再生の仕事を紹介いただいているのだが、二人でそのお客様の所に向かう途中、フロントガラスの正面に「千歳山」が見えた途端、何故か登山の話になった。
彼は「この千歳山には・・俺も・・以前はずいぶん登ったなぁ~・・。」というので・・・私は「何回ぐらい登ったんですか・・?」と聞いてみたら
なんと彼は「・・ん~・・、2000回は登っていると思うんだけど・・・。」と返ってきた。
私はもう一度「え~!何回ですか~・・?。」と聞き返したほどに・・・驚嘆した。
よく聞けば、議員の現役のころ、自分で自分に科したのだろう・・季節を問わず早朝毎日登頂していたといい、それでも仕事で出張の時など、年に数日は登れなかった日があった・・・という。
それを3年続けた・・・というのだから・・それだけで確かに1000回を越えてしまう。
その後、徐々に何日かに一回となり、そして冬に登らなくなり・・・と、それでもその後1000回も登っている訳だから、私は、思わず、割り算~掛算~足し算と、どうすれば2000回も登れるのか頭の中で計算していた。
(千歳山登山の途中松の木越しに見える下界、こんな風景もとても美しい。)
どこかのお坊さんが、山を駆け巡り100日修行や、1000日修行を体験するとよく聞く。勿論距離や目的も違うし、誰に言われたわけでもなく、止めようと思えば何時でも止められる状況の中、彼の“登り続ける”・・・という圧倒的な精神力と体力に・・まずは敬服する。そして、彼の“うち”に秘めた信念や貫かれた心に“芯”を感じ、現役時代、そんな頼りになる彼の魅力が有権者に伝わり、だからこそ長年議員を続けることができたのかもしれない。彼は今でも登山を続けているらしく、時々は「飯豊連峰」や「朝日連峰」に出掛けるという。私は改めて彼の、今も変わらない・・・微動だにしない“こころ”の芯を感じながら、仕事を通し、“ひと”として出会えたことに感謝している。今日これから、彼と一緒に庄内の羽黒に、その古民家を解体した材料を見に行くことになっている。
勿論、100日すら続けられる自信も根性もない私は、そんな私なりにこの千歳山登山を
時間を気にすることもなく、誰のためでもなく自分のペースで楽しみながら上りたいと・・・
そして市民が愛して止まないこの「千歳山」に、今後もどうか私をしっかり抱え込んでほしいと・・・
今改めて思っている。
先日、そんな千歳山へ向かう途中、道路の脇にしとやかに咲く“あじさい”が、淡い色を放ち・・
緑色もまぶしい葉と共に・・私はとても美しいと思った。
・・・それにしても・・2000回とは・・驚きだ!