“お山のてっぺん”・・・ |
ここのところ、私は又もそんな期限に追われることになったのだが、思考力をリラックスさせるために、先日、あえて事務所を飛び出し、日課を取り戻そうと何時ものように千歳山山頂を目指した。
ここの数日間で、山はすっかり秋らしい光景に変わり、何時もの登山道も、赤や黄色に色づいた落ち葉に染まりだした。(左写真)
そして、ひんやりとした風が、衣替えしたわたしの体にはとても清々しく心地よい。
時々強く漂ってくる甘く心地よい山の香りを・・どう表現すればいいのだろうか!・・そんな山の不思議な香りを楽しみながら7合目あたりに差し掛かると、たくさんの幼い子供たちのはしゃぐ声がだんだんと近づいてきた。幼稚園児だろうか、数人の大人に引率され、そんな十数人の子供たちが、何とも可愛らしく・・次から次に私の横を「こんにちは!」と、元気に挨拶を交わし通り過ぎた。
「おじさん!・・これからてっぺんに登るのぉ~・・・」と、一人の男の子が私に声を掛けてきた。
「そうだよ!・・君たちはもう登ってきたの~・・」と聞き返すと、「ん~・・」と、答えてくれたのだが、
山頂・・や、頂上・・ではない、その「・・・てっぺん・・」という言葉に、私はおもわず懐かしさを感じた。
「そういえば子供のころは“お山のてっぺん”などと言っていたなぁ~・・」などと、私は通り過ぎる子供たちを横目に、可愛くも子供モらしい「てっぺん」という懐かしい言葉に、私は一人で微笑んでいた。
さすがに市民に愛される千歳山、先日もそんな子供たちのほかに、十数人の人と挨拶をかわした。
この日に、山頂から見えた街の風景は何時もと変わりは無いが、周りの刻々と色づく木々は、徐々に冬の準備に入り始めたようだ。
そしてようやく図面の完成が見えてきた昨日、先月の地鎮祭に続き、以前より工事の準備に入っていた“古民家再生”による住宅の地鎮祭が、晴れ渡った秋空のもと、仏式によって執り行われた。
そして、お客様と私のイメージする建築が、ようやく徐々に“カタチ”となって現れ始める。