・・・“きれい”!・・という言葉に |
はぁ~・・はぁ~・・と吐く息も白く霞み、気温の低さを感じながらも体は汗ばみ、私はジャンパーを剥ぎ腰に巻いた。
東から差し込む低く強い日差しを受け、長い影になって現れた自分のそんな姿に思わず一人で微笑んだ。山の紅葉した葉は日増しに落ち葉となって登山道を埋め尽くし、刻々と変わり行く、そんな千歳山の木々の間から、これまで見えなかった街の景色がちらちらと見え始めた。そして、軽快にたどり着いた山頂から望む下界の様子に、「うわぁ~・・“きれい”!」と、思わず独り言。俯瞰でみる街の風景と、雪で白くなった遠くに霞んで見える月山の山並みの・・そのちょうど中間に、白く水平に延びる雲がとても美しく見えた。
日々仕事を続けながら、時に新聞を読んでいる時も、その文章がとても“きれい”だと思ったり、偶然すれ違った女性がドキッとするほどに“きれい”!・・と思ったり、なにげなしいに見えた一瞬の風景に“きれい”と独り言を言ったりと、少なくとも一日一回はそんな感動があるもので、今後も、そんな感動をこのブログに書き綴って行こうと、改めてそう思っているのだが・・・。
話は変わって・・先日、「・・・とても楽しい42キロでした・・ありがとうございました!」と言って、・・
走る・・ということは、“楽しい”ことなのだ・・と、これほどまでに強く伝えてくれたアスリートがいただろうか?勝っても・・負けても、何時も爽やかな笑顔と正直な思いをトツトツと語ってくれた高橋尚子。
そして、先日、その彼女が突然の引退宣言!。
彼女らしく、淡々と進められたその記者会見で、最後に彼女が席を立とうとした瞬間、異例だと言う・・その記者席から大きな拍手が起き・・そして暫く鳴り止まなかった。彼女の何時もの爽やかな笑顔とは別に、その感動に思わず涙し・・ぐしゃぐしゃになったそんな彼女も、私はとても美しく・・・“きれい”だ・・と思った。(写真はネットから。)
「・・・走る気持ちが・・とても“きれい”!・・」と、高橋尚子を端的に表現してくれた同じマラソンのアスリート”野口みづき”のコメントにも、私は思わず「・・気持ちが”きれい”?・・そうだよねぇ~・・!”きれい”だよねぇ~・・・。」と、独り言を言いながら、そんな言葉で言い表してくれた“野口みづき”の表現も、私はとても・・“きれい”・・・だと思った。