二つの “驚きと感動” |
あの「けいこ総見」で、ライバルの横綱白鵬に、ことごとく投げ飛ばされる姿を前に・・その“白鵬”を退け優勝する・・などといったことを誰が想像出来ただろうか。私たちの数々の悪い想像などことごとく吹き飛ばしてくれた見事な朝青龍。
「嫌いだけど勝ってほしい!」・・そんな声も聞く今回の横綱朝青龍を、漫画家でもありスポーツ評論家でもある「やくみつる」が、予想を裏切ってくれた彼の強さと魅力を“ダメダメ詐欺”と表現していたのが印象的。
品格の欠如・・などと批判されながらも「目が離せない存在」、「無視できない存在」などと、常にその
言動に注目されながらも、いわば相撲界の「面白い存在」となった横綱朝青龍。
28歳とまだまだ若いそんなガキ大将のような“朝青龍”も、この度のような深い辛さを乗り越えながら、徐々に“品”や“格”が備わっていくのかもしれない。
(写真は、今日の千歳山からの1枚)
朝日新聞の第一面には、そんな朝青龍の優勝をたたえる記事のすぐ左に、我住む山形県の知事選にて現職の斉藤知事を破り、民主党の推薦を受けながら発顔で東北では始めての女性知事となる吉村美栄子(57)か、初当選した記事が載っていた。前回の知事選では、当時現職の高橋知事に僅か5000票差で勝ち取った斉藤知事は、今度も僅か10.000票差で破れるという、その紙一重の県民の判断は絶妙だ。
麻生政権発足後初の与野党対決型の知事選となり、保守王国でありながら吉村氏本人の力は勿論、変化を求めようとする私の想像を超えた民主党の存在にも改めて驚嘆した。
私は、この二つの記事によって、「絶対!」とか「必ず!」とか「不可能」といった言葉が崩れ、この国の・・閉塞感漂う不気味な行く末に、何か目に見えないダイナミックな“変化”の可能性を感じた。