“阿修羅展” 行列物語。 |
東京国立博物館で行われているこの『阿修羅 展』だが、今週の日曜日6月7日(日)で終了してしまうとあってか、連日この異常なまでの状況が続いている。私は、それを知りながら・・・、だからといって諦めるわけにもいかず、私はネットでチケットを購入、閉幕ぎりぎりの先日、東京国立博物館に駆けつけた。あっ!・・あれだなぁ~・・と、私は、「東京国立博物館」のその姿すら見えていない・・群集のその最後尾を探しあてた。入館まで“120分待ち”というこの行列に、覚悟しながら最後尾に並ぶと、私の後ろには、又、あっという間に行列が延びた。私は、何時進むともない、気が遠くなるようなこの群集に溶け込み、おもむろに手持ちぶさたの解消のために持ち込んだ新聞を開くと、皮肉にもこんな記事が目に飛び込んできた・・のだ。
(下の写真は、その時の状況。)
途中一箇所、主催者側のはからいなのだろう、ミネラルウォーターのサービスがあった。そして又あのおばさんが、その白い紙コップを持ち、ちびりちびりと飲みながら「私、トイレが近いのでゆっくり飲まなきゃ~・・ねぇ~・。」途中で気が付いて・・「あっ!・・ゆっくり飲んでも・・お腹に入ればおんなじかぁ~・・!。」と笑いながら、「私、トイレだけが心配で、もしもの時は、又ここに入れてくださいねぇ~・・。」「勿論です。みなさん同じですから・・・安心してください!。」とは言ってみたものの、準備を整えたと思っている私でも、冷たい水をがぶ飲みすればそれだけは少々心配になる。
ようやく入口が見えてきた頃、「気分が悪くなった方はいらっしゃいませんかぁ~・・!」と、時々係りの人が声を掛けて廻った。見渡せば、かなりの高齢者の方や、片足を引きずるように歩く人など、決して健康な人ばかりではない様子だ。・・・どうかみなさん無事に「阿修羅像」にたどりつけますように・・と、私は、ひたすら並び続けるそんな群衆を眺めていれば、少しは祈りたくもなってくる。
私は、行列に流されながら、幸いにも雨に濡れることもなく二時間を少し過ぎたころにようやく「阿修羅」にたどりついた。
・・・が、今度は、又も「阿修羅」を囲む群衆・・!。
係りの人の「時計周りに・・・・」と、指示されたようにはなかなか動かない。「立ち止まらないでくださぁ~・・い!。」、「次の人が観れませんのでぇ~・・・!。」という係りの人の声に混じって、「おしくら饅頭じゃぁ~・・ねぇ~んだから・・!」とか、「満員電車だって、こんなにひどく・・ないぞぉ~・・!。」とつぶやく声を聞きながら、まるで身動き出来ない状況で、私はあの美しい阿修羅を、・・・
・・ようやく見上げた。 (”阿修羅”への感動は明日のブログに続く!)