職人の車!・・職人の技! |
というのは、この7階建てのマンションの6階附近で、以前の雨交じりの強風が原因の雨漏りが発生。当然のごとく、このマンションで唯一建築関係の仕事を持つ私に声が掛かり、その原因を探りだした。そして、その補修をある業者に発注、その工事が今日始まったというわけである。・・・とは言っても、その補修工事は、7階の外部のサッシ部分なのだから、勿論ハシゴのレベルではなく、かといってあいにく高所作業車が入れるスペースもない。つまり、可能なその方法とは、ロープとワイヤーを屋上に固定し、それに、ゴンドラ・・というよりも、一人乗りのこんな単なる宙吊りの椅子に乗って、上下・左右と移動を繰り返しながらの作業となったのだ。
(写真はそのゴンドラと、7階と屋上部分に宙吊りの職人さんが。)
ちょっとした高所恐怖症のわたしには、信じられない方法なのだが、”とび職“のような、高さに怖がらない人たちがいるもので、この時期になってようやくそんな専門業者に委託することになったのだ。
それにしても、あっと言う間にあたり一面雪冬景色に変えるほどの、よりによって昨日から降り続くこの雪の日に・・と思うも、逞しい職人さんは涼しい表情で坦々と仕事をこなす。こんな、命がけの仕事にかきらず、職人さんは事前に現場を確認し、必用な道具などを準備するのだが、細部に取り掛かると、どんなアクシデントが待ち受けているかわからない。それでも、出来うる限り対応しようと、自分の車には、その道具類は勿論、様々なサイズのビス類やいろいろな接着剤などなど、小物もびっしりと積み込んであるのだ。職人さんの経験に基づいて詰め込まれるそれらも”もの”は、時として困難な問題をも見事に解決させる。用意周到で、まるで走る工具箱のような職人さんのこんな車に、私は何故か不思議な魅力を感じる。
さて、2日に渡って行われる今回のこの工事だが、どうか怪我もなく、無事に完了してくれれば・・と、願うばかりだ。
下は、新築の現場だけではなく、今回の補修の現場やいろいろな現場にかけ付けるある職人さんたちの車。