2010 《 石川遼 》 君の“マスターズ” |
“マスターズ”の2日目で、「池田勇太」がギリギリ決勝に残ったが、どうしたことか、「片山晋呉」が77位と大きく出遅れ予選落ち。そして、あとたった一打及ばなかった「石川遼」も無念の予選落ちを喫した。
今日最終日を迎えた“マスターズ”も、日本人でただ一人決勝に残った「池田勇太」は、検討するもトップと18打差の29位に終わった。そして、スキャンダルを抱えながら、さすが・・といったところか、終始優勝に絡むも、どこかちぐはぐさを感じた「タイガー・ウッズ」も、終わってみればトップと5打差で結果は5位。そして優勝したのは、4年ぶりに史上8人目となる三度の優勝を勝ち取った、「フィル・ミケルソン」。優勝を決めた直後、夫婦二人涙しながら、とてもとても・・長い、そして何かをつぶやきながら抱擁する二人の姿が感動的で、そしてとても印象的だった。
「石川遼」君の、二年続いたマスターズで、二年連続で予選ラウンドを共にした、韓国系米国人、「アンソニーキム」(24)が、今日の決勝ラウンドで、あれよあれよと言う間に、優勝争いに絡んだ。ひょうひょうとした明るいその表情で坦々とスコアーを延ばし、終わってみればトップと四打差の3位を勝ち取っていた。
先日の11日、成田に帰国した「石川遼」君は(右)、会見で、「コースに対しての姿勢や試合に対しての気持ちの持ち方に課題が明白になった。まだまだ甘いのひとこと。自分なりの攻めるゴルフを信じ切れずに、守った方がいいという弱い気持ちになったことが一番悔しい」と、予選落ち直後のインタビューに、坦々と答えながら最後うつむき涙する姿とはうって変わって、何か、吹っ切れたような爽やかな表情で、そう言い切っていた。しかも、インタビューで涙を流したことに「あれ映ってたの?映ってないと思ってた」と、照れながらも笑顔を見せた。
私は昨日、「石川遼」君の予選落ちを伝える昨日の朝日新聞スポーツ欄で、こんな小さな記事を見つけた。(下)
今回のマスターズで、彼は一人の選手にとても刺激を受けたという。「二畳ほどのスペースに打っていけるアイアンの精度、そして、何であんなに楽しそうにプレーが出きるのか。」、更に「ミスしても平気な顔をしている。ゴルフに対する姿勢が違うと思った。」という。それは、二年連続で予選ラウンドを共にし、今回3位を勝ち取ったあの「アンソニーキム」(24)のことだった。成田の会見で語っていたあの言葉は、どうやら彼から学んだこととだったようだ。
予選落ち・・とは言え、技術ではない・・とても大事な“もの”を手にし、又一回り大きくなった石川遼君のゴルフが、今後どんな風に進化して行くのか、来年の“マスターズ”は勿論、この先の彼の全てのゴルフがとても楽しみになった。