“中秋の名月”と“仲秋の名月” |
何時の間にかすっかり蝉の鳴き声が消え、替わりに、時々「山形市長選」の選挙カーが通り過ぎ、そして候補者を連呼する声が響き渡っている。だが昨今、気温は何と30度を超え、真夏に逆戻りしたかのようだ。そんな9月12日の昨日、カレンダーを見れば「十五夜」と書いてあった。私は、思わずベランダに出て、月を見上げてみれば、確かに満月のようである。そして、改めて「十五夜」をネットで確認してみれば・・・
十五夜は名月とも呼ばれ、古来から観月の好時節(絶好期)とされ、月下に酒宴を張り・詩歌を詠じ・すすきを飾り、月見団子・・栗など里芋・枝豆を盛って、神酒を備え月を眺めて楽しんだと言われる。
更に、「中秋の名月」と「仲秋の名月」の違いを調べてみれば・・・
まず、「ちゅうしゅう」とは、旧暦の秋の真ん中の時期をさす。昔は、旧暦7・8・9月(現在の暦の8・9・10月頃)を「秋」としていた。そして、7月を孟秋(孟は「はじめ」の意味)、8月を仲秋、9月を季秋(季は「末」のこと)と呼んでいた。つまり、「旧暦8月」を表すときには、「仲秋」と書き、「仲」の文字を使う。一方で、「中秋」と「中」の文字を使うと、秋の丁度真ん中の日「旧暦8月15日」だけをさすことになる。一般的に「ちゅうしゅうのめいげつ」とは、旧暦8月15日に見える月のことですから、漢字では「中秋の名月」と書くのが正しい。
月下で、神酒を備えるだけではなく、月見団子で一杯・・などと、たまには満月を楽しむ余裕を持ちたいものである。