ダイソンの “比較広告” |
この、まるで“F1”のサーキットを走るレーシングカーのようなメカニカルな、掃除機らしからぬ存在感とその風貌。
透明なアクリルとシルバーをベースに、黄色や赤や紫などの原色をちりばめた、いかにもモダンなこのデザイン。
ちょうど二年前、私は“掃除機”というものに興味があったわけではなく、ある量販店で目にしたこのデザインに魅せられ、手に取りながら、これはイギリスの「ダイソン」という見事にデザインされた、性能抜群の掃除機だと知ったのだった。
日本の各メーカーと一緒に並べられていた中で、圧倒的に際立っていたのだ。
私は、その時この掃除機について、もっと知りたくなり、ネットなどで調べてみた。
この“ダイソンDC12”は、日本市場に向けてデザインされた新しい掃除機で、イギリス国の製品は一回り大きいのだが、(実物を見たが、ほんとに大きくて重い!。)それは、住宅の事情、つまり住まいの広さの違いをうけ、日本向けにコンパクトにした商品だった。
しかもこのダイソンのデザインは、2004年 、このマークでおなじみのグッドデザイン賞を受賞している。
その“ダイソンDC12”・・・カタログによれば・・・・・
小型化、軽量を実現。性能は今まで以上に向上し、より微細なホコリやゴミを取ることができる。また、後ろから排出される空気は私たちの呼吸している空気の150倍きれい。英国アレルギー協会認証製品。
<3つの新開発>
1) サイクロンの小型化。効率よく遠心力によってゴミをはじき出すサイクロン技術採用。
2) ダイソンデジタルモーターの開発。小型、軽量で耐久性が従来モーターの2倍に高められ、組み込まれたマイクロチップには、アフターサービスを効率化させる履歴情報も収められる。
3) 収納を考慮して発案されたテレスコープ型伸縮パイプとホースを巻きつける収納方法
ここまで知った私は、決して安価な価格ではないが、それまで使っていた掃除機に何時も
不満を感じていたこともあり、とうとう我が家の掃除をこの“ダイソンDC12”に託すことを決心し
購入したのだった。マンションでもあり、収納スペースの少ない我が家、このテレスコープ型伸縮パイプとホースによって、収納は実にコンパクトに収まった。
それに、今までとても不快だった後ろから排出される空気にも、爽やかささえ感じ・・それに
透明なシリンダーによって、吸い取ったゴミが・・見える・・というのが、例えようもない快感なのだ。
その時から掃除も楽しくなり、今では、まるでペットのように可愛く・・・・我が家を日々綺麗に
掃除してくれている。
そんなダイソンが、先日の朝日新聞に、日本の各メーカーと比較し、いかに優れているか・・
といった、“比較広告”が一面を飾っていた。
日本では、あまりなじみのないこの“比較広告”だが、昭和37年、独占禁止法の特例法として、「景品表示法」が制定され、他社を誹謗・中傷し、著しく優良または有利であると一般消費者に誤認を与える表示は不当表示・・・として禁止されているのだ。
ただし、下記の様々な条件をクリアーできれば新聞などに掲載可能となる。
●比較広告で主張する内容が客観的(第三者)に実証されるものであること
●実証されている数値や事実が正確かつ適正に引用されていること
●比較の方法が公正であること
●その他・・・・・・
その条件を、見事にクリアーしたのがこの新聞記事・・・つまり、第三者によって検証され
決して誇張されてはいない・・・ということなのだろう。
そこで面白いのは、名指しで誹謗・中傷はしていないものの、このシリンダーの下に表示された
頭文字?で表現されている各メーカー名だ。
N社はナショナル・・と容易に読み取れる。
このシリンダーに入っているのが、各掃除機がフローリングの溝から吸引した擬似ゴミの量を
示し、そして、その一番下に書かれている数字が、パワーを示すW(ワット)数。
それにしても、ダイソンのこの圧倒的な吸引力に驚くが、面白いのは・・・つまり
ワット数そのものが”吸引量”を示すものではない!・・・ということがよくわかるのだ。
ダイソンの210ワットの倍以上もあるT社(450ワット)の、13%という吸引量の少なさに
もしかしたら、この新聞を見たT社の社員は、自社の製品をあからさまにされてしまったことに
今ごろはさぞ嘆いているかもしれない!
二年前に購入し、今では我が家のペットのような存在になった“ダイソンDC12”・・・
先日の新聞に載ったこんな“比較広告”を読みながら、そのデザインと性能の威力を改めて感じていた。
(写真は我が家の“ダイソンDC12”)
早朝、そんなブログを書きながら・・・
さて・・今日は日曜日・・・・早速掃除から始めようか・・と。