”千歳山山頂” と ”月山” |
先日、平地の雪も融け、ようやく太陽の日が差すほどに回復、私は、チャンスとばかりに早速千歳山山頂を目指すべく、厚手のジャンパーを羽織り、その襟を立てマンションを出た。
日が差すほどに回復した・・・とは言え、吐く息も真っ白になるほどに気温はかなり低くく、「手袋をしてくれば良かった・・」と思うほどに手はかじかんだ。・・・それでも、登山口の大鳥居をくぐる頃には、私の体も少しは熱くなって、これならば山頂までたどり着けるだろう・・と、まずは延々と連続する赤い鳥居の下の、枯れ葉のジュータンを、カサカサと、自分の踏む足音を聞きながら、山頂に向った。
一週間ぶりの私の体は、どことなく以前と違って重く感じ、最近運動不足だったことに改めて気がついた。途中、数人の人たちと挨拶を交わしたが、さすがにこの寒さで登山に挑む人たちは少なくなったようだ。
7合目当たりに差し掛かり、振り返れば、遠くに真っ白になった月山が見え、その稜線の美しさに暫し足を止めた。(冒頭の写真)
山頂に近づくと、生い茂る緑の木々に隠れ、以前はその直前まで現れなかった山頂の展望台が姿を現した。私は・・思わず見上げ、先日降った雪が標高によりうっすらと残り、展望台がそれと重なって見えたその瞬間、とても新鮮で美しい・・と思った。
暫くして展望台にたどり着き、月山と共に遠くの葉山連峰や朝日連峰を楽しみながら、暫くぶりの登山に、少々荒くなった自分の息を整えた。
夕方が近づき、帰ろうとしたその正面に、展望台のシルエットと木々の隙間から一緒に見えた月山の姿にも「あぁ~・・いいなぁ~・・!」と、独り言。
そして、下山する私の足取りは、もうすっかり一週間前の体に戻り、軽快に千歳山を降りた。
いくら仕事で忙しくとも、何とかこの千歳山登山だけは続けてきた私は、昨日、日めくりカレンダーを一枚捲り、捨てようとした瞬間、こんな格言が目にとまった、
「仕事を追え仕事に追われるな」・・「フランクリン1706~1790、アメリカの政治家」
「そうだよなぁ~・・・、」と思いながらも、不景気もあいまって建設業界の仕事が激減している中、忙しくさせていただけることに心から感謝しながら、仕事に追われる・・ということは仕事に負けるということなのだから、これまで同様、決して仕事に追われる事無く、これからも仕事を追い続けようと・・・
私は、改めてそう思った。